『Queen II』はクイーンが発表したセカンド・アルバム
『QueenII – クイーン II』はクイーンが発表した2枚目のオリジナル・アルバムである。イギリスでの発売日は1974年3月8日。プロデューサーはロイ・トーマス・ベイカーとクイーンが担当。アルバムには全部で11曲が収録されていて、1~5曲目までがアナログ・レコードのA面(サイドホワイト)にあたり、6~11曲目までがB面(サイドブラック)にあたる。
収録曲
01.「Procession – プロセッション」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉アルバムの序章的な役割を果たしている、葬送行進曲となるインストゥルメンタル。マルチ・トラックで重ねたギターのハーモニーが特徴で、荘厳な雰囲気を醸し出している。
02.「Father to Son – 父より子へ」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉ブライアン・メイが父親のハロルド・メイをイメージして制作した曲。ギターリフとドラマチックな展開が特徴で、曲の後半には力強いギターソロが挿入されている。
03.「White Queen(As It Began) – ホワイト・クイーン」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉ブライアン・メイが、イギリスの詩人・小説家のロバート・グレーヴス作「白い女神(The White Goddess:Historical Grammar of Poetic Myth)」から着想を得て制作した曲。恋愛と失った愛をテーマにしたバラード。
04.「Some Day One Day – サム・デイ・ワン・デイ」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉ブライアン・メイ
〈曲について〉ブライアン・メイがクイーンでリード・ボーカルを担当した最初の曲。アコースティック・ギターが主体のフォークロック風の曲。
05.「Loser in the End – ルーザー・イン・ジ・エンド」
〈作詞・作曲〉ロジャー・テイラー
〈リード・ボーカル〉ロジャー・テイラー
〈曲について〉ロジャー・テイラーが曲制作をし、リード・ボーカルも担当した曲。重いドラムとグルーヴ感のあるギターが特徴。
06.「Ogre Battle – オウガ・バトル」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉フレディ・マーキュリーが全て作詞・作曲を担当したアルバムB面のブラック・サイドの始まりとなる曲。ファンタジーの世界観が反映されている。
07.「The Fairy Feller’s Master-Stroke – フェアリー・フェラーの神技」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉フレディ・マーキュリーが、イギリスの画家リチャード・ダッドが描いた同名の絵画「The Fairy Feller’s Master-Stroke」から影響を受けて制作した曲。複雑なリズムとシアトリカルな構成が特徴で、歌詞は絵画の登場人物たちについて語っている。
08.「Nevermore – ネヴァーモア」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉ピアノ主体の繊細なピアノ主体の繊細なバラード。次の曲「The March of the Black Queen」とつながるような構成になっている。
09.「The March of the Black Queen – マーチ・オブ・ザ・ブラック・クイーン」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉複雑で多層的な構成を持ち、ドラマチックな展開が特徴。チューブラーベルが使われている。
10.「Funny How Love is – ファニー・ハウ・ラヴ・イズ」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉多重録音されたボーカルと、ウォール・オブ・サウンド的なプロダクションが印象的な曲。
11.「Seven Seas of Rhye – 輝ける7つの海」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉〉デビューアルバム「Queen」に収録されたインストゥルメンタルバージョンを発展させた曲。フレディ・マーキュリーが創造したファンタジーの世界「Rhye」について書かれている。「Rhye」について書かれたクイーンの曲は「マイ・フェアリー・キング- My Fairy King)」と「輝ける7つの海 – Seven Seas of Rhye」と「谷間のゆり – Lily Of The Valley」の3曲がある。
『QueenII – クイーン II』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。
- フレディ・マーキュリー名義の曲(6曲) = 54.5%
- ブライアン・メイ名義の曲(4曲) = 36.4%
- ロジャー・テイラー名義の曲(1曲) = 9.1%
イギリスのアルバム・チャートで最高5位を記録
『QueenII – クイーン II』のイギリスのアルバム・チャートでの最高位は5位である。イギリスのアルバム・チャートに1974年3月23日付で35位で初登場して、1974年4月6日付のチャートで最高位5位を記録した。チャートには30週間チャート・インした。
アルバム・ジャケットについて
『QueenII – クイーン II』のアルバム・ジャケットの撮影はミック・ロック(Mick Rock)が担当した。 ミック・ロックはイギリス出身の写真家で、デヴィッド・ボウイ、ザ・ストゥージズ、ルー・リードなど様々なアーティストを撮影した事で知られている。