『Queen』はクイーンが発表したファースト・アルバム
『Queen – 戦慄の王女』はQueen(クイーン)が発表したファースト・アルバムである。 イギリスでの発売日は1973年7月13日。 プロデューサーはジョン・アンソニーとロイ・トーマス・ベイカーとクイーンが担当。
アルバムには全部で10曲が収録されていて、1~4曲目までがアナログ・レコードのA面にあたり、5~10曲目までがB面にあたる。
収録曲
01.「Keep Yourself Alive – 炎のロックンロール」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉デビュー・シングルのA面に収録された曲。歌詞は自己啓発と生き残ることの重要性をテーマにしている。
02.「Doing All Right – ドゥーイング・オール・ライト」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ/ティム・スタッフェル
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉クイーンの前身バンドのスマイル(Smile)時代に作られた曲。ブライアン・メイと共に制作に携わったのは、スマイルのボーカルのティム・スタッフェル。ゆったりとしたバラードから、激しいロック・セクションへと移行するダイナミックな構成。
03.「Great King Rat –グレイト・キング・ラット」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉ミドル・テンポのハードロックナンバー。架空の人物「Great King Rat」の生涯を描いたもので、宗教や権威への皮肉が込められている。
04.「My Fairy King –マイ・フェアリー・キング」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉ピアノとギターが複雑に絡み合うプログレッシブ・ロック的な構成の曲。フレディ・マーキュリーが創造したファンタジーの世界「Rhye」について書かれている。「Rhye」について書かれたクイーンの曲は「My Fairy King – マイ・フェアリー・キング」「Seven Seas of Rhye – 輝ける7つの海」「Lily Of The Valley) – 谷間のゆり」の3曲がある。
05.「Liar –ライアー」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉激しいロック・サウンドと複雑な構成が特徴の曲。クイーンの全曲の中でハモンド・オルガンが使われている3曲のうちの1つ。他の2曲は「ナウ・アイム・ヒア – Now I’m Here」と「アンダー・プレッシャー – Under Pressure」
06.「The Night Comes Down –ザ・ナイト・カムズ・ダウン」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉ルバムの中で比較的静かな曲で、メランコリックな雰囲気が漂う曲。歌詞の中に出てくるLucyとは、ビートルズの曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド」の事を意味している。ザ・ビートルズのファンであるブライアン・メイが作った。
07.「Modern Times Rock’n’Roll –モダン・タイムス・ロックン・ロール」
〈作詞・作曲〉ロジャー・テイラー
〈リード・ボーカル〉ロジャー・テイラー
〈曲について〉アルバムの中で最も短い曲であり、非常にテンポの速い曲。ロジャー・テイラーが曲を制作し、リード・ボーカルも担当した。
08.「Son and Daughter –サン・アンド・ドーター」
〈作詞・作曲〉ブライアン・メイ
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉重厚なギターリフが特徴のヘヴィなロック・ナンバー。歌詞は、伝統的な性別役割や社会的な期待に対する反抗をテーマにしている。デビュー・シングルのB面に収録された。
09.「Jesus –ジーザス」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉フレディ・マーキュリー
〈曲について〉壮大で劇的な展開を持つプログレッシブ・ロック的な曲。歌詞は、キリスト教の物語をテーマにしている。
10.「Seven Seas of Rhye… –輝ける7つの海」
〈作詞・作曲〉フレディ・マーキュリー
〈リード・ボーカル〉インストゥルメンタルのためリード・ボーカルはなし
〈曲について〉ここに収録されているのはインストゥルメンタルだが、2枚目のオリジナル・アルバム『Queen II – クイーン II』には、歌があるバージョンが収録されている。2枚目のアルバムに続く予告編的な役割を果たしている。
『Queen – 戦慄の王女』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。
- フレディ・マーキュリー名義の曲(5曲) = 50%
- ブライアン・メイ名義の曲(3曲) = 30%
- ブライアン・メイ/ティム・スタッフェル名義の曲(1曲) = 10%
- ロジャー・テイラー名義の曲(1曲) = 10%
イギリスのアルバム・チャートで最高24位を記録
『Queen – 戦慄の王女』のイギリスのアルバム・チャートでの最高位は24位である。イギリスのアルバム・チャートに1974年3月30日付で47位に初登場して、1976年2月7日付けと1976年2月21日付けのチャートで最高位24位を記録した。チャートには19週間チャート・インした。
アルバム・ジャケットについて
『Queen – 戦慄の王女』のアルバム・ジャケットのデザインはフレディ・マーキュリーとブライアン・メイが友人のダグラス・パディフット(Douglas Puddifoot)と共同で担当した。撮影はダグラス・パディフットが担当した。ステージ上でスポット・ライトを浴びているフレディ・マーキュリーの写真が使われている。