『ユーズ・ユア・イリュージョン II』はガンズ・アンド・ローゼズが発表した3枚目のオリジナル・アルバム
『ユーズ・ユア・イリュージョン II – Use Your Illusion II』は、アメリカのロック・バンドのガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)が発表した3枚目のオリジナル・アルバムである。 アメリカでの発売日は1991年9月17日。『ユーズ・ユア・イリュージョン I – Use Your Illusion I』と同じ日に発売された。プロデューサーはマイク・クリンクとガンズ・アンド・ローゼズが担当。 アルバムには全部で14曲が収録されている。
収録曲
01.「シヴィル・ウォー –Civil War」
〈作詞・作曲〉スラッシュ/マッケイガン/ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉元々は1990年にリリースされたコンピレーション・アルバム『ルーマニアン・エンジェル・アピール – Nobody’s Child: Romanian Angel Appeal』に収録された曲。曲の冒頭のセリフは、ポール・ニューマン主演の映画『暴力脱獄 – Cool Hand Luke』からサンプリングしたもの。バンド結成時のメンバーのスティーブン・アドラーが、ガンズ・アンド・ローゼズのレコーディングに参加した一番最後の曲でもある。
02.「14イヤーズ –14 Years」
〈作詞・作曲〉ストラドリン/ローズ
〈リード・ボーカル〉イジー・ストラドリン
〈曲について〉ギタリストのイジー・ストラドリンがボーカルを担当した曲。
03.「イエスタデイズ –Yesterdays」
〈作詞・作曲〉アーキーン/ジェイムズ/ビリー/ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉1992年にアルバムからのシングルとしてリリースされた曲。アメリカのビルボード・チャートで最高72位を記録。イギリスのシングル・チャートで最高9位を記録。
04.「ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア –Knockin’ on Heaven’s Door」
〈作詞・作曲〉ボブ・ディラン
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉アメリカのミュージシャンであるボブ・ディランの楽曲のカバー。元々はトム・クルーズ主演の映画『デイズ・オブ・サンダー – Days of Thunder』のサウンド・トラックに収録された曲。サントラに収録されているのは『ユーズ・ユア・イリュージョン II – Use Your Illusion II』に収録されているものとは異なるバージョン。イギリスのシングル・チャートで最高2位を記録。
05.「ゲット・イン・ザ・リング –Get in the Ring」
〈作詞・作曲〉スラッシュ/マッケイガン/ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉イギリスやアメリカの音楽雑誌のジャーナリストを名指しで批判している曲。元々のタイトルは「Why Do You Look at Me When You Hate Me?」で、歌詞の一行目にその一文が出てくる。
06.「ショットガン・ブルース –Shotgun Blues」
〈作詞・作曲〉ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉ボーカルのアクセル・ローズが一人で作詞・作曲を担当した曲。
07.「ブレイクダウン –Breakdown」
〈作詞・作曲〉ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉ボーカルのアクセル・ローズが一人で作詞・作曲を担当した曲。
08.「プリティ・タイド・アップ –Pretty Tied Up」
〈作詞・作曲〉ストラドリン
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉ギタリストのイジー・ストラドリンがシタールを演奏している曲。
09.「ロコモーティヴ –Locomotive」
〈作詞・作曲〉スラッシュ/ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉
10.「ソー・ファイン –So Fine」
〈作詞・作曲〉マッケイガン
〈リード・ボーカル〉ダフ・マッケイガン
〈曲について〉ベーシストのダフ・マッケイガンがボーカルを担当した曲。ニューヨーク・ドールズ(New York Dolls)のギタリストであったジョニー・サンダース(Johnny Thunders)に捧げられている。
11.「イストレインジド –Estranged」
〈作詞・作曲〉ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉1994年にアルバムからのシングルとしてリリースされた曲。アメリカのビルボード・チャートで最高16位を記録。
12.「ユー・クッド・ビー・マイン –You Could Be Mine」
〈作詞・作曲〉ストラドリン/ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉1991年にアルバムからの先行シングルとしてリリースされた曲。アメリカのビルボード・チャートで最高29位を記録。イギリスのシングル・チャートで最高3位を記録。映画『ターミネーター2 – Terminator 2 : Judgment Day』の主題歌で、この曲のPVには主演のアーノルド・シュワルツェネッガーも出演している。
13.「ドント・クライ(オルタナティヴ・リリックス) –Don’t Cry(Alt.Lyrics)」
〈作詞・作曲〉ストラドリン/ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉歌詞が異なるオリジナル・バージョンが『ユーズ・ユア・イリュージョン I – Use Your Illusion I』に収録されている。
14.「マイ・ワールド –My World」
〈作詞・作曲〉ローズ
〈リード・ボーカル〉アクセル・ローズ
〈曲について〉アクセル・ローズがラップを披露している曲。
『ユーズ・ユア・イリュージョン II – Use Your Illusion II』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。
- ローズ名義の曲(4曲) = 28.57%
- ストラドリン/ローズ名義の曲(3曲) = 21.43%
- スラッシュ/マッケイガン/ローズ名義の曲(2曲) = 14.29%
- アーキーン/ジェイムズ/ビリー/ローズ名義の曲(1曲) = 7.14%
- ストラドリン名義の曲(1曲) = 7.14%
- スラッシュ/ローズ名義の曲(1曲) = 7.14%
- マッケイガン名義の曲(1曲) = 7.14%
- カバー曲(1曲) = 7.14%
アメリカのアルバム・チャートで最高2位を記録
『ユーズ・ユア・イリュージョン II – Use Your Illusion II』のアメリカのビルボード・チャートでの最高位は1位である。1991年10月5日付のビルボード・チャートで1位に初登場して、2週連続の1位を記録した。
この時2位を記録したのは、ガンズ・アンド・ローゼズが同日にリリースした2枚目のオリジナル・アルバム『ユーズ・ユア・イリュージョン I – Use Your Illusion I』。
アルバムジャケットについて
『ユーズ・ユア・イリュージョン II – Use Your Illusion II』のアルバム・ジャケットのデザインは、グラフィックデザイナーでアート・ディレクターのケビン・レーガン(Kevin Reagan)が担当した。ケビン・レーガンは、マドンナ(Madonna)、フー・ファイターズ(Foo Fighters)、ベック(Beck)など様々なアーティストのアルバム・ジャケットのデザインを手掛けている。
アルバム・ジャケットのイラストは、画家のマーク・コスタビ(Mark Kostabi)の作品である。この作品は、イタリアの画家のラファエロ・サンティ(Raffaello Santi)の絵画『アテナイの学堂 – Scuola di Atene』の一部分から構成されている。