ビートルズ『The Beatles – ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』解説:10枚目のアルバム 収録曲やチャートの順位についても

ロック
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『The Beatles – ビートルズ(ホワイト・アルバム)』はビートルズが発表した10枚目のオリジナル・アルバム

The Beatles – ザ・ビートルズ』はビートルズが発表した10枚目のオリジナル・アルバム※1で、ビートルズのオリジナル・アルバムで唯一の2枚組。
白地にThe BEATLESという文字が記載されているだけのシンプルなアルバム・ジャケットから、通称『ホワイト・アルバム』とも呼ばれている。 
イギリスでの発売日は1968年11月22日。 
プロデューサーはジョージ・マーティン。 
アルバムには全部で30曲が収録されている。 
CDでは01から17までが1枚目、18から30までが2枚目にあたる。 
アナログ・レコードでは、01~08までがA面、09~17までがB面、18~24までがC面、25~30までがD面にあたる。

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曲目について

01.「バック・イン・ザ・U.S.S.R.(Back In The U.S.S.R.)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉曲のタイトルはアメリカのシンガーソングライター・ギタリストのチャック・ベリー(Chuck Berry)が1959年にリリースした「バック・イン・ザ・U.S.A.」のパロディー。一時的に脱退したリンゴ・スターの代わりにポール・マッカートニーがドラムを担当している。

02.「ディア・プルーデンス(Dear Prudence)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉プルーデンスとはアメリカの作家、瞑想教師、映画プロデューサーのプルーデンス・アン・ビリアーズ・ファロー・ブランズの事。この曲でもポール・マッカートニーがドラムを担当している。

03.「グラス・オニオン(Glass Onion)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉歌詞の中に「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、「アイ・アム・ザ・ウォルラス」、「レディ・マドンナ」、「フール・オン・ザ・ヒル」、「フィクシング・ア・ホール」などビートルズの他の曲の歌詞やタイトルが登場する。

04.「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ(Ob-La-Di, Ob-La-Da)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉スカのリズムを持つ、ポップで陽気なムードの曲。

05.「ワイルド・ハニー・パイ(Wild Honey Pie)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ポール・マッカートニーが全ての楽器を演奏した楽曲。他のメンバーは演奏に参加をしていない。 

06.「ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル(The Continuing Story Of Bungalow Bill)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉オノ・ヨーコがボーカルで参加した曲。

07.「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス(While My Guitar Gently Weeps)」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉ジョージ・ハリスン作の楽曲。エリック・クラプトンがギター・ソロを演奏している。

08.「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン(Happiness Is A Warm Gun)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉歌詞には、銃に対する皮肉や欲望に関する暗喩が盛り込まれている。

09.「マーサ・マイ・ディア(Martha My Dear)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉タイトルのマーサとはポール・マッカートニーが飼っていた犬の名前。

10.「アイム・ソー・タイアード(I’m So Tired)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ジョン・レノンがインド滞在中の不眠にインスパイアされて書いた曲。

11.「ブラックバード(Blackbird)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉シンプルなギターと優しい歌声が特徴のバラード。

12.「ピッギーズ(Piggies)」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉ジョージ・ハリスンが作詞作曲し、リード・ボーカルを担当した曲。

13.「ロッキー・ラックーン(Rocky Raccoon)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉西部劇をモチーフにしたユーモラスなフォーク調の曲。

14.「ドント・パス・ミー・バイ(Don’t Pass Me By)」
〈作詞・作曲〉リチャード・スターキー
〈リード・ボーカル〉リンゴ・スター
〈曲について〉リンゴ・スターがビートルズで初めて作詞・作曲をした曲。リード・ボーカルも担当。

15.「ホワイ・ドント・ウィ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード(Why Don’t We Do It In The Road?)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ジョン・レノンとジョージ・ハリスンが演奏に参加していない楽曲。

16.「アイ・ウィル(I Will)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ジョージ・ハリスンが演奏に参加していない楽曲。

17.「ジュリア(Julia)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ジョン・レノンが全ての楽器を演奏した楽曲。他のメンバーは演奏に参加をしていない。

18.「バースデイ(Birthday)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉明るくアップ・テンポなロックンロール曲。ビートルズらしいエネルギッシュなサウンドが特徴。

19.「ヤー・ブルース(Yer Blues)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ジョン・レノンが自身の孤独や絶望を歌った、非常にシンプルで力強いブルース。

20.「マザー・ネイチャーズ・サン(Mother Nature’s Son)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉インドでの影響が強く、アコースティックギターがメインとなっている曲。歌詞のテーマは、「自然への賛美」について。

21.「エブリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー(Everybody’s Got Something To Hide Except Me And My Monkey)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉激しいリズムのロックナンバー。ビートルズの楽曲の中で最も長いタイトルの曲。

22.「セクシー・セディー(Sexy Sadie)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ジョン・レノンがインドでの精神的指導者に幻滅した経験を元にした曲。

23.「ヘルター・スケルター(Helter Skelter)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉激しいギター・サウンドが特徴で、ヘビー・メタルの原型とも言われている曲。

24.「ロング・ロング・ロング(Long, Long, Long)」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉ジョージ・ハリスンが作詞作曲し、リード・ボーカルを担当した曲。

25.「レボリューション1(Revolution 1)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ビートルズの楽曲にはタイトルにRevolutionとつく曲が3曲あり、そのうちの1曲。

26.「ハニー・パイ(Honey Pie)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ポール・マッカートニーが1920年代のジャズやスウィングにインスパイアされて作ったノスタルジックな曲。

27.「サボイ・トラッフル(Savoy Truffle)」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉ジョージ・ハリスン作の曲。ジョージが友人のエリック・クラプトンの甘党ぶりを題材にした。

28.「クライ・ベイビー・クライ(Cry Baby Cry)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ファンタジー的な要素が強い、童話のような雰囲気を持った曲。

29.「レボリューション9(Revolution 9)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉なし
〈曲について〉音響コラージュを駆使した前衛的な曲。ビートルズの楽曲にはタイトルにRevolutionとつく曲が3曲あり、そのうちの1曲。ビートルズの全楽曲で最も演奏時間が長い。

30.「グッド・ナイト(Good Night)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉リンゴ・スター
〈曲について〉リンゴ・スターがボーカルを担当。演奏はプロデューサーのジョージ・マーティンがアレンジしたオーケストラのみで、他のメンバーは演奏に参加していない。

01~06、08~11、13、15~23、25~26、28~30の25曲がレノン/マッカートニー名義の楽曲。 
07、12、24、27の4曲がジョージ・ハリスン名義の楽曲。
14がリチャード・スターキー(リンゴ・スターの本名)名義の楽曲。



『The Beatles – ザ・ビートルズ』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。

レノン/マッカートニー名義の曲 = 83.4%
ジョージ・ハリスン名義の楽曲 = 13.3%

リチャード・スターキー名義の楽曲 = 3.3%

※1 『マジカル・ミステリー・ツアー』は、イギリスのオリジナル盤は2枚組EPという形で発表されたので、当初はアルバムとしてはカウントされていなかった。しかし、ビートルズのアルバムがCD化された際に、『マジカル・ミステリー・ツアー』がアルバムとしてカウントされる事になった。現在は発売日の順に伴い、9作目のアルバムにカウントされた。それに伴い『ザ・ビートルズ』は10枚目のオリジナル・アルバムとなった。 

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イギリスのアルバム・チャートでトータルで8週1位を記録

『The Beatles – ザ・ビートルズ』は、1968年12月1日付けのイギリスのアルバム・チャートで初登場1位を記録。  
7週連続の1位を記録した後の1969年1月19日付けのチャートで2位になるが、 翌週のチャートでは再び1位を獲得。  
トータルでは8週1位を記録した。  
『The Beatles – ザ・ビートルズ』は、イギリスのアルバム・チャートにはトータルで17週に渡って登場した。  

『ザ・ビートルズ』 アルバム・ジャケットについて

『The Beatles – ザ・ビートルズ』のアルバム・ジャケットのデザインは、イギリス出身の画家でコラージュ・アーティストのリチャード・ハミルトン(Richard Hamilton)が担当した。 
白地にThe BEATLESという文字が記載されているだけのシンプルなアルバム・ジャケットから、通称『ホワイト・アルバム』とも呼ばれている。