『Sgt.Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』はビートルズが発表した8枚目のオリジナル・アルバム
『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』は、ビートルズが発表した8枚目のオリジナル・アルバムである。コンセプトアルバムの先駆けともいえるこの作品は、スタジオ技術の革新や多様な音楽スタイルを取り入れた点で高く評価されている。
イギリスでの発売日は1967年6月1日。
プロデューサーはジョージ・マーティン。
アルバムには全部で13曲が収録されている。
1~7曲目までがアナログ・レコードのA面にあたり、8~13曲目までがB面にあたる。
曲目について
01.「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉アルバムのタイトル曲で、架空のバンド「サージェント・ペパーズ・バンド」を紹介する曲。コンサートのオープニングのような雰囲気を作り出している。
02.「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ(With A Little Help From My Friends)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉リンゴ・スター
〈曲について〉リンゴ・スターがリード・ボーカルを担当した曲。歌詞の内容は、友情と支え合いをテーマにしたもの。ジョー・コッカーが後にカバーをして、大ヒットを記録した。
03.「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ(Lucy In The Sky With Diamonds)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉歌詞の中に出てくる“Lucy in the sky”というフレーズは、9枚目のアルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』に収録されている楽曲「アイ・アム・ザ・ウォルラス」にも含まれている。
04.「ゲッティング・ベター(Getting Better)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ギターとタブラのリズムが特徴の曲。
05.「フィクシング・ア・ホール(Fixing A Hole)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉サイケデリックな音響とクラシカルなメロディが融合した曲。
06.「シーズ・リーヴィング・ホーム(She’s Leaving Home)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉外部ミュージシャンが演奏したストリングスがメインの曲。ジョン・レノンとポール・マッカートニーはボーカルで参加しているが、ジョージ・ハリスンとリンゴ・スターはレコーディングには参加していない。
07.「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト(Being For The Benefit Of Mr. Kite!)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉オルガンやテープループが使用され、幻想的でサイケデリックな音響効果が取り入れられた曲。
08.「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー(Within You Without You)」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉このアルバムに収録された、唯一のジョージ・ハリスン作の曲。シタールやタブラなどインドの楽器が使われて、インド音楽の影響が全面に押し出しされている。
09.「ホエン・アイム・シックスティー・フォー(When I’m Sixty-Four)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ミュージックホール風の曲で、クラリネットが特徴的な曲。
10.「ラヴリー・リタ(Lovely Rita)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉エレクトリックピアノのアレンジが際立つ曲。
11.「グッド・モーニング・グッド・モーニング(Good Morning Good Morning)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ブラスバンドと鶏や牛の鳴き声などの効果音が随所に使われてる曲。
12.「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ)(Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (Reprise))」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン
〈曲について〉アルバム1曲目をリプライズ(反復)した曲。テンポが速く、よりロック色の強いアレンジとなっている。
13.「ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In The Life)」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン、ポール・マッカートニー
〈曲について〉壮大なオーケストラのクレッシェンドで曲が頂点に達し、終盤のピアノの長いコードとテープループによる余韻が印象的な曲。
01~07、09~13の12曲がレノン/マッカートニー名義の楽曲。
08がジョージ・ハリスン名義の楽曲。
『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。
レノン/マッカートニー名義の曲 = 92.9%
ジョージ・ハリスン名義の楽曲 = 7.1%
イギリスのアルバム・チャートでトータルで28週間1位を記録
『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』は、1967年5月28日付けのイギリスのアルバム・チャートで初登場8位を記録。
翌週の1967年6月4日付けのチャートで1位を記録し、24週連続の1位を記録した。
その後順位を落とすが、トータルでは28週1位を記録した。
アルバム・チャートにはトータルで256週に渡って登場した。
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』 アルバム・ジャケットについて
『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のアルバム・ジャケットのデザインは、イギリス出身のアーティスト、ピーター・ブレイク(Peter Blake)とアメリカ出身のポップ・アーティスト、ヤン・ハワース(Jann Haworth)が担当した。
ピーター・ブレイクは、他にもイギリスのロック・バンドのザ・フー(The Who)のアルバム・ジャケットや1985年に行われたチャリティーコンサートであるライブエイドのポスターなども手掛けている。
ピーター・ブレイクとヤン・ハワースは当時夫婦関係であった。
『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のアルバム・ジャケットは、1968年にグラミー賞の最優秀レコーディング・パッケージ賞(The Grammy Award for Best Recording Package)を受賞した。
ビートルズのオリジナル・アルバムで、グラミー賞の最優秀レコーディング・パッケージ賞を受賞したことがあるのは、『Revolver – リボルバー』と『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の2枚である。