『Let It Be – レット・イット・ビー』はビートルズが発表した13枚目のオリジナル・アルバム
『Let It Be – レット・イット・ビー』は、ビートルズが発表した13枚目※1のオリジナル・アルバムである。
イギリスでの発売日は1970年5月8日。
プロデューサーはフィル・スペクター、ジョージ・マーティン、グリン・ジョンズが努めた。
アルバムには全部で12曲が収録されている。
1~7曲目までがアナログ・レコードのA面にあたり、8~12曲目までがB面にあたる。
曲目について
01.「Two Of Us – トゥ・オブ・アス」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー & ジョン・レノン
〈曲について〉シンプルなアコースティックギターのサウンドが特徴の曲。ポール・マッカートニーがアコースティック・ギターを演奏し、ジョージ・ハリスンがギターでベースラインを演奏している。
02.「Dig A Pony – ディグ・ア・ポニー」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ビートルズの最後のライブ・パフォーマンスであるルーフトップ・コンサートで演奏した時の音源。
03.「Across The Universe – アクロス・ザ・ユニバース」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉フィル・スペクターのプロデュースによるサウンドが特徴的な曲。
04.「I Me Mine – アイ・ミー・マイン」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉ワルツ調とロック調の二つのリズムが交互に現れるユニークな構成の曲。ジョージ・ハリスン作で、ジョン・レノンは演奏に参加していない。
05.「Dig It – ディグ・イット」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー/ハリスン/スターキー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ビートルズの全213曲の楽曲の中で、メンバー4人名義のクレジットでボーカルが入っている唯一の曲。
06.「Let It Be – レット・イット・ビー」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉優雅なピアノと、力強いコーラスが特徴で、静けさの中に深い感動を呼び起こす曲。22枚目のオリジナル・シングルのA面としてイギリスでリリースされた。
07.「Maggie Mae – マギー・メイ」
〈作詞・作曲〉民謡のため作者不明
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー & ジョン・レノン
〈曲について〉ビートルズの出身地であるイギリス・リバープールに伝わる民謡をアレンジしたカバー。編曲はバンドのメンバー4人。
08.「I’ve Got A Feeling – アイヴ・ガッタ・フィーリング」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー & ジョン・レノン
〈曲について〉ポールとジョンのそれぞれの曲を組み合わせて作られたメドレー的な曲。ビートルズの最後のライブ・パフォーマンスであるルーフトップ・コンサートで演奏した時の音源。
09.「One After 909 – ワン・アフター・909」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー & ジョン・レノン
〈曲について〉50年代のロカビリーやリズム・アンド・ブルースの影響が感じられるアップテンポな曲。タイトルは「909号の次の列車」という意味。
10.「The Long And Winding Road – ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉「長く曲がりくねった道」というタイトルは、当時のメンバーの仲が悪くなっている事を表している。プロデューサーのフィル・スペクターのオーヴァー・ダビングをポールが気に入っていないことで有名な曲。
11.「For You Blue – フォー・ユー・ブルー」
〈作詞・作曲〉ジョージ・ハリスン
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉ジョージ・ハリスン作の曲ので、当時の妻パティ・ボイド(後にエリック・クラプトンとも結婚したが、その後離婚)についての曲。
12.「Get Back – ゲット・バック」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ビリー・プレストン(Billy Preston)がエレクトリック・ピアノで参加している。19枚目のオリジナル・シングルとしてイギリスでリリースされた時の名義はThe Beatles with Billy Prestonとなっている。
01~03、06、08~10、12~13の8曲がレノン/マッカートニー名義の楽曲。
04、11の2曲がジョージ・ハリスン名義の楽曲。
05がレノン/マッカートニー/ハリスン/スターキー名義の楽曲。
07がカバー曲。
『Let It Be – レット・イット・ビー』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。
レノン/マッカートニー名義の楽曲 = 66.7%
ジョージ・ハリスン名義の楽曲 = 16.7%
レノン/マッカートニー/ハリスン/スターキー名義の楽曲 = 8.3%
カバー曲 = 8.3%
※1 『マジカル・ミステリー・ツアー』は、イギリスのオリジナル盤は2枚組EPという形で発表されたので、当初はアルバムとしてはカウントされていなかった。しかし、ビートルズのアルバムがCD化された際に、『マジカル・ミステリー・ツアー』がアルバムとしてカウントされる事になった。現在は発売日の順に伴い、9作目のアルバムにカウントされた。それに伴い『レット・イット・ビー』は13枚目のオリジナル・アルバムとなった。
イギリスのアルバム・チャートでトータルで3週間1位を記録
『Let It Be – レット・イット・ビー』は、1970年5月23日付けのイギリスのアルバム・チャートで初登場1位を記録。その後3週連続の1位を記録。
アルバム・チャートTop100にはトータルで53週に渡って登場した。
『レット・イット・ビー』 アルバム・ジャケットについて
『Let It Be – レット・イット・ビー』のアルバム・ジャケットの写真は、アメリカの写真家・作家のイーサン・ラッセル(Ethan Russell)が撮影を担当した。
イーサン・ラッセルは、他にもローリング・ストーンズや(The Rolling Stones)やザ・フー(The Who)のアルバム・ジャケットの撮影なども手掛けている。