『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』はビートルズが発表した3枚目のオリジナル・アルバム
『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』は、ビートルズが発表した3枚目のオリジナル・アルバムであり、ビートルズの初主演映画『ア・ハード・デイズ・ナイト』のサウンド・トラック盤にもあたる。 『ア・ハード・デイズ・ナイト』となる前の邦題は『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』であった。
イギリスでの発売日は1964年7月10日。
プロデューサーはジョージ・マーティン。
アルバムには全部で13曲が収録されている。
1~7曲目までがアナログ・レコードのA面にあたり、8~13曲目までがB面にあたる。
曲目について
01.「A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン&ポール・マッカートニー
〈曲について〉同名映画のテーマ曲。歌詞の内容は、「仕事で疲れた男性が家に帰り、恋人に癒しを求める」というもの。
02.「I Should Have Known Better – 恋する二人」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉軽快なポップ・スタイルが色濃く表れた曲。ジョン・レノンがハーモニカを演奏している。歌詞の内容は、「恋に落ちたことを後悔している気持ち」を表している。
03.「If I Fell – 恋におちたら」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン&ポール・マッカートニー
〈曲について〉感傷的なトーンが特徴のバラード。ジョンとポールの2人でリード・ボーカルを担当。
04.「I’m Happy Just to Dance with You – すてきなダンス」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョージ・ハリスン
〈曲について〉アルバムで唯一ジョージがリード・ボーカルを担当した曲。歌詞の内容は、「恋愛における純粋な喜びとシンプルさ」を表している。
05.「And I Love Her – アンド・アイ・ラヴ・ハー」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉アコースティックギターを主体としたシンプルで美しいメロディが特徴のバラード。
06.「Tell Me Why – テル・ミー・ホワイ」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉アップテンポなロックンロール調の曲。
07.「Can’t Buy Me Love – キャント・バイ・ミー・ラヴ」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉ビートルズの6枚目のオリジナル・シングル曲としてリリースされた曲。歌詞の内容は、「お金では愛は買えない」という事を表している。
08.「Any Time at All – エニイ・タイム・アット・オール」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉疾走感のあるアップテンポな曲。ビートルズの2枚目のオリジナル・アルバム『With the Beatles – ウィズ・ザ・ビートルズ』収録の「It Won’t Be Long – イット・ウォント・ビー・ロング」のコード進行を応用して作ったと言われている。
09.「I’ll Cry Instead – ぼくが泣く」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉カントリー調のリズムが特徴の曲。同名映画の挿入歌として作られたが、映画内では使用されなかった。
10.「Things We Said Today – 今日の誓い」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉歌詞の内容は、「遠距離恋愛の中での回想や、未来への希望」を表している。7枚目のオリジナル・シングル「ア・ハード・デイズ・ナイト」のB面に収録された。
11.「When I Get Home – 家に帰れば」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ポール・マッカートニー
〈曲について〉シンプルでダイナミックなロックンロールサウンドが特徴の曲。
12.「You Can’t Do That – ユー・キャント・ドゥ・ザット」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉ファンクやR&Bの影響を感じさせるリズムが特徴の曲。6枚目のオリジナル・シングル(「キャント・バイ・ミー・ラヴ」)のB面に収録された。
13.「I’ll Be Back – アイル・ビー・バック」
〈作詞・作曲〉レノン/マッカートニー
〈リード・ボーカル〉ジョン・レノン
〈曲について〉フォーク的な要素を取り入れた穏やかな余韻を残す曲。ジョンが行方不明だった父アルフレッド・レノンと再会した事についての曲。
全曲がレノン/マッカートニー ※1名義の楽曲。
『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』をソング・ライターの比率で見ると、以下のとおり。
レノン/マッカートニー名義の曲 = 100%
イギリスのアルバム・チャートで21週連続で1位を記録
『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』は、イギリスのアルバム・チャートで初登場3位を記録。その後、1964年7月19日付けのチャートで1位を記録し、トータルで21週連続の1位を記録した。
ちなみに『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』からチャートの1位から奪ったのは、ビートルズが発表した4枚目のオリジナル・アルバム『Beatles for Sale – ビートルズ・フォー・セール』である。
『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』は、アルバム・チャートにはトータルで39週に渡って登場した。
アルバム・ジャケットについて
『A Hard Day’s Night – ア・ハード・デイズ・ナイト』のアルバム・ジャケットは、写真家でグラフィック・デザイナーのロバート・フリーマン(Robert Freeman)が撮影を担当した。
ロバート・フリーマンは、『With the Beatles – ウィズ・ザ・ビートルズ』、『Beatles for Sale – ビートルズ・フォー・セール』、『Help! – ヘルプ!』、『Rubber Soul – ラバー・ソウル』のアルバム・ジャケットの撮影も担当した。